勉強だけが英語じゃない!日本語でできる英会話のための予備学習

この記事を書いた人

英語コーチ ロッコ
TOEIC360点からビジネスレベル達成し、2014年イギリス移住。
英語が話せるようになりたい人を応援。
→詳しいプロフィールはこちら
「ありがとう」の文化
英語圏では「ありがとう」をよく言います。
例えば
- バスを降りるとき
- レジで会計したとき
- スタバなどでコーヒーを受け取ったとき
など、サービスを受けたら必ず言います。
なので、レストランに行けば「ありがとう」は何回も言うことになります。
- テーブルに案内されたとき
- 注文を取ってもらったとき
- 食事が運ばれてきたとき
- トイレの場所を教えてもらったとき
- お会計を済ませたとき
- お店を出ていくとき
トイレは行かないかもしれないので、最低5回は「ありがとう」を言います。
意外と失礼な日本人?
だけど、それを知らない日本人もいます。
日本では店員さんが「ありがとうございました」と言っても、
お客さんはあまり「ありがとう」と返さないですよね。
「あ、どうも」って感じで軽く会釈したりするけれど。
そういう文化なので海外に行っても、店員に「ありがとう」を言わないのだと思います。
日本人は礼儀正しいと言われますが、店員に対しては意外と横柄です。
その文化を引きずって海外に行くと、礼儀正しくない日本人になってしまいます。
旅行客や英語が話せない人は仕方ないかなぁと思います。
でも、私が見た中で一番失礼だと感じたのは、英語が流暢な人でした。
料理に対してアレコレ注文したにも関わらず、何のお礼も言いませんでした。
「これでいいですか?」と運ばれた料理にも
「ああ」と答えるだけ。
アレコレ注文できるほどの英語力は持っているのに、ひと言もお礼ナシ。
店員さんは、これで大丈夫だったのか?と不安げ。
何年も海外で暮らしているのに、海外の習慣を知らないの!?と思いました。
勉強以外に必要なことに気づいた瞬間
そんな私も、やらかしたうちの一人です。
私が英語初心者だったころ、外国人の友人たちと食事に出かけました。
メニューを店員に返すときも「ありがとう」
料理が運ばれてきたときも「ありがとう」
全員が言っていました。
ヤバい!私こういう場面で「ありがとう」って言ったことない!
ああ、ずっとやらかしてた〜っ
英語以前の問題じゃ〜んっ
かなり焦りました。
そして、
「英語を勉強することは、文化も勉強しないといけないんだ」
と強く感じました。
なぜなら、言語と文化には密接な関係があるからです。
文化がわかれば英語もわかる
英語って、そもそも外国の言葉なのだから、外国の文化を知っていないといけないのは当たり前ですよね。
そして文化の成り立ちが、言葉に強く関係しています。
例えば、英語の語順。
主語の後ろに動詞がきます。
動詞は文の結論です。その結論が先にきます。
会議やプレゼンでも、英語圏では先に結論を述べます。
そのあとに説明を加えていきます。
一方、日本語の語順は動詞が最後です。
目的語を先に述べ、結論が最後になります。
会議やプレセンではいろいろ説明したあと、結論を最後に言うことが多いですね。
これは先に説明してみんなを納得させるためだと考えられます。
しかも日本語は、最後の最後で結論をひっくり返すこともできます。
例えば「りんごは美味しいです」は、
「りんごは、おいし……くありません」というように。
もし「りんごは、」と言ったところで、話している相手が不味そうな顔をしたら自分が話そうとした内容を変えられるのです。
つまり、
相手の反応は気にせず、まず自分の意見を言うのが英語。
相手の反応を見ながら、結論を変えられるのが日本語。
ということです。
そうすると結論を先に言う英語圏では自分の意見が先、
つまり、
自分の意思表示をハッキリする!
そういう文化です。
「ありがとう」は感謝の意思表示です。
自分の感情を相手に伝える行為ですね。
相手が感謝を求めているからではなく、自分が感謝の気持ちを伝えたいから言うのです。
だから「ありがとう」と言う。
理由を知らなくてもマネすればいいだけ
そこまで文化を掘り進めなくてもいいです。
「郷に入っては郷に従え」
それだけです。
英語を学ぶなら英語圏の文化を知っておく。
そうすれば、相手とのコミュニケーションもスムースにいきます。
前述のありがとうを言わない日本人は、外国人の友だちがほとんどいませんでした。
相手の文化を尊重しなければ仲良くなれないからです。
英語がペラペラなのに、もったいないですね。
逆に英語が話せなくても、文化やマナーを心得ていれば外国人の友だちはできやすいです。
かくいう私は、ありがとうを言っていないと気づいた後、
「私は『ありがとう』って言わなかった」と隣の席の人に言いました。
すると、
「なんで言わなかったの?」と聞かれたので、
「日本ではオーダーの時に『ありがとう』って言わないから」と答えました。
「『ありがとう』じゃなく何て言うの?」との問いに、
「こうするの」と、おじぎして見せました。
「ああ、日本人だからね!」と大爆笑。
こうして、この人と仲良くなりました。
友人が日本の文化を知っていたから仲良くなれたのです。
勉強が全てではない
英語の勉強だけしている人は、こういうことに気がつかないかもしれません。
そして、せっかく話せるようになっても外国人と馴染めない。
残念ですね…
- 勉強がはかどらないとき
- 疲れてやる気がないとき
- 上達が感じられないとき
- モチベーションが上がらないとき
そんな時でも「日本語で」学べるのが文化や歴史です。
あなたが気になっている国や行きたいと思っている国について調べると、あとで有利になりますよ!
しかも、モチベーションも上がるというおまけ付き。
勉強に飽きたらやってみて下さいね。
