英語が苦手な人のほうが、英会話では有利になるワケ

この記事を書いた人

英語コーチ ロッコ
TOEIC360点からビジネスレベル達成し、2014年イギリス移住。
英語が話せるようになりたい人を応援。
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「英語が苦手…」
だから
「全然、上達しない」
そんなふうに思っていませんか?
でも、英語が苦手な人のほうが、英会話の上達が早いんです。

苦手なのに上達するって、なんで?

学校英語と会話は違うからだよ。
英語が得意な人ほど留学で挫折する
私は計3回の短期留学を経験しましたが、そこで見たのは「英語が聞き取れなくて泣く人たち」でした。
しかも全員、中学から英語が得意な人。
今までずっと英語が得意で、英会話スクールでも英語を磨いてきたのに、いざ留学してみたら初級クラスの英語も聞き取れない、と言っていました。
きっと、初めての英語での挫折だったのでしょう。
授業中にもかかわらず、泣き出す人もいたくらいです。
海外の語学学校では、あまりテキストを使いません。
まずは、先生が最近あったことなどを話し始めて、それについて生徒が意見を言ったり、話し合ったりします。
例えば、こんな感じ。

昨日、眠れなくてヒツジを数えたよ。
みんなの国では、眠れないとき何をする?

私の国でも同じ。

チーズを食べると悪夢を見るって言うよ。
みんな、それぞれの意見を言います。
生徒Bのように、質問の答えじゃないことを言ってもOK。
英語で話すことを目的としているからです。
でも、日本人はこのような授業形式に慣れていないので、多くの人が戸惑います。
戸惑って、焦って、聞き取れない、という状態になります。
英語ができない人は、ありのままを受け入れる
そのような状況の中、英語力ゼロだった私は、
「聞き取れなくて当然」くらいに思っていました。
しかし、英語が得意だった人は「まさか自分が、こんなにも英語が聞き取れないなんて」とショックを受けるようです。
そうなると、簡単な英語すら分からなくなってしまい、どんどん落ち込む負のスパイラルに巻き込まれてしまいます。
英語が得意なのに
英語は聞き取れるはず
↓
聞き取れなくてショック
↓
英語がデキない自分を否定
↓
ますます聞き取れなくなる

英語が苦手だけど
英語が聞き取れなくて当然
↓
少しでも聞けたら嬉しい
↓
英語の上達を実感
↓
もっと勉強したくなる

苦手だからこそ有利になる
このように、いちど負のサイクルに入ってしまうと、英語での会話が苦痛になります。
そして、せっかく海外にいるのに、日本人ばかりと話してしまう…
2〜3ヶ月をムダに過ごす人も少なくありません。
得意なハズなのに、それを活かせないのはもったいないですね。
一方、英語が苦手な人は、苦手だかといって「もっと勉強しなければ」と思う必要はありません。
逆に、予備知識が少ないぶん、新しい知識を早く吸収できるのです。
アメリカのカリスマ脳トレコーチ Jim Kwik は、次のように言っています。
学習速度が遅い人に見られる傾向として、題材をすでに理解していると思っている場合が非常に多い。
https://www.jimkwik.com/podcast/kwik-brain-001-learning-anything-faster
特に、会話に関しては、国や年齢、状況などで変化が大きいので、学校で習わない言い回しも多くあります。
例えば、
「お風呂に入る」は、
アメリカ英語だと「take a bath」
イギリス英語だと「have a bath」
と、違う言い方をします。(どちらでも意味は通じます)
アメリカ英語で習った人は、イギリス英語に戸惑います。
また、
「want to」を「wanna」
「going to」を「gonna」
「yes」を「yep」
「no」を「nope」
など、教科書には出てこない、日常でよく使う表現がたくさんあります。
英語が苦手な人のほうが、このような習っていない英語を積極的に使う傾向にあります。
「もともとの知識を使う」のではなく、
「実践で学んでいく」のですね。
ただ、英会話を習い始めると、最初は知らない単語が多くてツラいかもしれません。
でも、新しいことを学ぶ力があることを忘れないで下さい。
もともと英語が苦手な人のほうが、どんどん上達して英語が得意な人を追い越していけますよ。
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